鑑定士と顔のない依頼人 観客を欺く伏線9つと皮肉の効いた原題を解説!

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あっと驚く展開でビックリさせてくれた映画「鑑定士と顔のない依頼人」ですが、2回目を観るときの味わい深い伏線もなかなかのもの。せっかくなので僕が気がついた伏線を紹介していきたいと思います。気になる原題「BEST OFFER」の意味についてもしっかり調べてみました。

伏線1.二回目の覗き見は、クレア(偽)にばれていた

正確には、バレていたというより「覗く前提でトラップをしかけていた」というべきでしょうか。

一度目、こっそりクレアを覗き見たヴァージルは彼女の美しい姿に魅了され、そしてうっかりロバートに「実はこっそり覗いたことがある」とバラしてしまいます。

そこでロバート達は一計を案じたのでしょう。どうせまたヴァージルは覗き見をしてしまうに違いない、だったらそれを利用してやろうと。

二回目の覗きの時、かかってきた電話は完全にフェイクです。
ヴァージルが聞いていることを知った上で、「オールドマン氏は素敵な人よ」「信頼できるわ」などと褒めちぎり、「彼が私に恋を?そんなわけないじゃない(笑) 病気に興味があるだけよ」と自分を卑下してみせます。
今思えば、余りにあからさまですね

ヴァージルの立場に立ってみると、この発言は実に効果的です。
クレア(偽)は、ヴァージルが聞いていないと思って本音を話している(フリをしてる)わけですから、ヴァージルにとって目の前で愛の言葉を囁かれるよりずっと真実味があるわけです。

しかも、シンプルに「好きだ」と言わない辺りが巧いですね~。ここでクレア(偽)がヴァージルのことを好きだと言ってしまうと、ヴァージルは安心して余裕が出来てしまうかもしれません。
相手を好ましく思っているけど、私にはそんな資格はないわ…と引いてみせることで、相手に自分を追いかけさせる!いや~、百戦錬磨の恋の駆け引きって感じですねー(笑)

もうひとつ、フェイクであることを裏付ける証拠。
それは椅子と机の位置、それに服装です。

二回目の覗き見の時、クレアは電話をしながらお皿かなにかを割ってしまいました。そして奥の椅子に座って、あぐらを組み、ヴァージルをドキドキさせるわけですが…

1回目の覗き見の時は、こう。

スクリーンショット 2017-03-20 21.16.50
2回目の覗き見の時は、こうです。

スクリーンショット 2017-03-20 21.14.46

気づきましたか?

まず奥の椅子の向き。
二回目の覗き見の時にクレアが座る椅子(白と水色のチェック)が、ヴァージルと向かい合うように直されており、よりエロティックなアングルになるよう修正されています。

手前の机と椅子の位置も変わっています。
最初の覗き見の時と同じ位置では、奥の椅子に座ったクレアを覗く時に邪魔になってしまいますね。
ところが!二回目の時には若干左の方に寄せられ、椅子も動かされているため、座ったクレアをばっちり観ることが出来るのです。

もちろん生活してる上で多少の移動はあるでしょうが、撮影時にそこまで考慮してわずかに移動させてるとは考えづらいです。スタッフが意図を持って動かしたと考えた方がいいでしょう。

そして服装。
まるっきり偶然かもしれませんが、一回目の時はズボン履いてたのに、二回目の時はガウンの下は何も履いていません。

最初に観たときはヴァージルってばラッキー!とか思っていましたが、すべては周到に用意された誘惑の罠だったのです…

伏線2.クレアが自分の部屋に招いた理由

クレアに招かれ、ヴァージルは隠し部屋にいれてもらいました。
映画をもう一度観ると気づきますが、これはある意図があってのことなのです。

この直前のシーンを覚えていますか?
ロバートの彼女サラに「彼を信じてはいけない」と言われたヴァージルは、嫉妬に駆られてロバートと絶縁。オートマターも回収してしまいます。

困ったのはロバートたち詐欺集団。
そもそも彼らの戦略はこうです。

  1. オートマターの部品をちらつかせヴァージルの興味を引く(復元できたら莫大な値段がつくことから、実は欲深いヴァージルが興味を持つことは間違いない)
  2. ロバートはオートマターの修復を受け持ちつつ、巧妙にクレアとの話を聞きだし、恋の相談役に収まる
  3. 相談に乗るフリをしながらヴァージルを恋の深みに誘導。クレアはヴァージルの恋人に収まる。
  4. 肖像画コレクションを見せてもらい、隙を見て全部奪う。

そのため、ヴァージルがロバートと絶縁してしまっては作戦が不可能とまではいきませんが、なにかと不都合が生じるのです。

そこで、詐欺集団はヴァージルがロバートとの仲を修復すべく、再度オートマターの部品をちらつかせることにしました。
そう、クレアの部屋に入れたのはそのためなのです。

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なんと、オートマターのパーツを大盤振る舞い!(笑)

今にして思えば、なんとかしてヴァージルを繋ぎ止めようとする詐欺集団の必死さが伝わってきますね。

さらにヴァージルが「でも修復できるかわからないが…」とか告げると、この追撃です。

スクリーンショット 2017-03-20 21.30.45

うん、なんだか言ってる意味が分からない。
でも、女心ってこういうところありますよね…(溜息)

そんなわけで、ヴァージルは慌ててパーツを抱えて、めでたくロバートのところへ謝罪へ行きましたとさ。

うーん、チョロい。

(2018/7追記:コメント欄でも言及されていますが、このオートマターはヴァージルを騙すために作った偽物と考えています。少なくとも莫大な金額になるであろう本物を犯行現場においていくなんて、窃盗団にメリットがありません。)

伏線3.クレア失踪事件の真実

なぜかクレアがいなくなってしまった時のことを覚えていますか?
今思えば、これもヴァージルを心配させるための狂言だったと思えますが、実はこれにも裏があります。

クレア失踪がわかったときのシーンですが、ヴァージルはこんな風に屋敷を訪れています。

「クレア、私だ。ランチを持ってきたよ」

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そう、この時は唯一「アポなし訪問」でした。だからクレア(偽)はスタンバイしていなかったのです!
いくら入念な詐欺と言っても、クレア(偽)を24時間待機させ続けるのは負担が大きかったはず。念のために見張り(おそらくクレアの行った方向を教えてくれた青年)を配置しておく、と言ったとこでしょう。

その後、スタンバイの準備ができてから、ロバートが「他に隠し部屋があるんじゃない?」とヒントを教えたのでしょう。これで見事再会…という演出ですね。

伏線4.『231』

先ほどのクレア失踪のシーンで、カフェの青年がクレアの行方を教えてくれた際に、小さなクレア(本物)が「231」と呟いていました。

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最初に観たときは想像もつきませんでしたが、これ、クレア(偽)が家の外にでた回数ですね。
終盤の詐欺発覚のくだりで、わざわざ「231回と、あと6回」というややこし言い方をしていたのはそのせいです。

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小さなクレア(本物)はよく謎の数字を呟いていましたが、実は意味のない数字は一切呟いていません。店に置いてあるビデオゲーム機に表示される数字(得点?)だったり、誰かの質問に答えていたり、そしてクレアの外に出た回数だったり

よく見ると、クレア失踪シーンの時には、これをヴァージルに伝えるために一生懸命あとを追いかけていました。

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残念ながら、ヴァージルはそれに気づかず、走り去ってしまったのですが…(´・ω・`)

※彼女については、もう一つ興味深い仮説が寄せられました。後述します。

伏線5.カタログ

そう言えば、ようやくクレアの屋敷のカタログが完成した時、クレアはなんと言ったでしょうか。
彼女は「やっぱり売りたくない」と言い出しました。

それはそうですよね。
あの家具は、ビリー達が買ってきたものもあるでしょうが、どこかから借りてきたもの、もともとクレア(本物)の屋敷に備え付けられていたものもあるはずです。競売にかけられてはちょっとまずいわけです。

なお、「カタログが完成したよ」とヴァージルが告げ、「売りたくない」とクレアが言ったとき、ロバートのえらくソワソワした様子が見物です。

初見では、ヴァージルが怒り出すのを心配していたのだと思いました…。

伏線6.ビリーがうっかり見せた唯一のほころび

盗難後、クレア(偽)が「私の母を描いた絵」だというバレリーナの肖像画の裏をみるとこんなサインがありました。

スクリーンショット 2017-03-20 21.42.49

“ヴァージルへ 親愛と感謝を込めて ビリー

ビリー…!お前だったのかああああ!

いや、実は…最初に映画を観たときは正直「誰…?」となりました。どうも外国人の名前を覚えるのが苦手で…。しかし、もう一度観直して驚愕。
なんとヴァージルの悪事の相棒だったのです。

スクリーンショット 2017-03-20 21.39.01

冷静に考えてみれば、ヴァージルの肖像画コレクションの存在を知る人は相棒のビリーを置いて他にいません。最初はロバートに絵の存在を教えたことがあったのかなーとか思ってましたが、ビリー黒幕説のほうがずっと自然ですね。

なぜ彼がヴァージルを裏切ったか?
おそらくビリーはずっと不満を抱いていたのでしょう。片棒を担いでいるのに報酬が少ないこと、そして自分の画家としての腕前をヴァージルが馬鹿にしていたことも。

「残念なのは俺の絵の才能を君が一度も認めなかったことだ」

「絵が好きなだけでは一流になれん。君には“内なる神秘性”が欠けている」

ー劇中の二人のやりとり

ビリーの登場シーンは、彼の有終の美を飾るオークションでの会話が最後となります。

そのときの彼の台詞がこうです。

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「会えなくなると寂しいよ」

すぐさまヴァージルは「会えなくなるのか?」と聞き返しています。だっておかしいですよね。引退しただけなんですから、普通に会えるはずなんです。

そう、ビリーはこの時点で肖像画をすべて奪うことに成功しており、あとは彼の前から姿を消すだけだったのです。ついつい、本音が漏れてしまったのですね。

すぐさまビリーは「相棒として一緒に仕事できるのはこれが最後なんだな」と言い直していますが、この瞬間こそが最後まで完璧に騙して通していた詐欺集団、その黒幕が、唯一見せてしまったほころびでした。

伏線7. 発信機

ヴァージルの車に仕掛けられた黒い機械ですが、これはロバートの工房でみたものと一緒ですね。
「おばさんがどこにいても見つけられる」と説明していることから、居場所を特定する発信機のようなものでしょう。

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ボンネットの中に落ちていた発信器。カタログの上にありますが、これはボンネットを開けた弾みに裏側から落っこちてきたため。

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ロバートは店に来た女性に同型の発信器を渡している。

おそらく、足を引きずった管理人に「車に荷物を積んでくれ」と言ったときにとりつけられたのではないでしょうか。ロバートが犯人一味である証拠の一つであり、またヴァージルを発信器で監視していた証拠でもあります。

伏線8.オートマターの蓄音機の台詞

オートマターの蓄音機も、ロバートの工房で見かけたものですね。ロバートの関与を衝撃的に示す証拠になりましたね。スクリーンショット 2017-03-20 21.41.24

なお、この「いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」という台詞は何を意味しているのでしょうか?

ひとつは、「偽物の恋愛感情も真実の恋のように見えてしまう」という皮肉でしょうね。

それともう一つ注目したいのは、この台詞が出たのはクレアとの食事中の会話です。(ロバートも石像の陰からこっそり覗いていましたね)
そのときはこんな風に続きました。

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そう、きっとロバート達も、あえて犯行声明を残したくなったのでしょう。

通常、自分たちが犯人である証拠を残すのは、余計なリスクでしかないはず。
そこをあえてメッセージを残していくなんて、これは彼らの勝利宣言に他なりません。

そんな危険を冒しても構わないくらいに、完璧で芸術的な勝利に酔っていました。あるいは「今更この程度の手がかりを残したって、捕まりはしないぜ」という圧倒的な余裕だったのかもしれません。

ロバートはオートマターを置いていき、ビリーは肖像画の裏にサインを残しました。
それでも絶対に捕まらない自信があったのでしょう。

盗んだ肖像画を売りさばく方法ですって?全く問題ありません。
なにしろ本来オークションで落札していたのはビリーですし、「骨董の世界にはルールがある」んですよ

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伏線9.サラは詐欺集団の一味だったのか?

ロバートの彼女は詐欺集団の一味だったのでしょうか?
一緒に食事をしたり、詐欺が発覚した後に姿を消したあたり、詐欺集団の一味にみえなくもないです。「ヴァージルに嫉妬心を煽らせる役目だ」という見方もあります。

ただ、それにしては方法が回りくどく、かつ逆効果になっていました。
彼女の「最近クレアという女性の話ばかりする」「ロバートに気を許してはいけない」なんて台詞のせいで、あやうくロバートが絶縁されてしまうところでした。普通に考えて、嫉妬心を煽るのなら、ロバート以外の男性を恋敵に設定するほうが利口でしょう。
僕は「何も知らなかったただの彼女」という可能性を考えています。

詐欺発覚後に姿を消したのも、ロバートに別れを告げられたからと思えば、それほど不自然ではありません。あれだけ女に軽いロバートのことですから、おそらく最初から詐欺が成功したらサラを捨てるつもりだったのでしょう。

酷い奴ですね。

※サラについて追記

この記事を書いたときはそう思っていたのですが、その後この記事を読んだアリエルさんより以下の指摘があり、考え方が変わってきました。

サラについてですが、私もグルじゃないのかな?と思ったのですが、今ではサラもグルだったのかなと思いました。嫉妬心を煽るのはそういう詐欺の時によく使う手段だそうでサラはその役割だったけど失敗して、思った以上に主人公が嫉妬してロバートに警戒心を抱いてしまった。ロバートとサラが口論するシーンがわざわざ映し出されますが、おそらくサラの失敗を咎めているのかと思います。

なるほど、たしかに「失敗して、思った以上に主人公が嫉妬してロバートに警戒心を抱いてしまった」という説明のほうが、この物語にしっくり来ます。

また、主人公に「ロバートには気をつけて」という時のセリフをよくよく見直してみましたが(下記)、彼女が言ってる内容は「クレアの話ばかりする」「ロバートに気をつけて」だけなんですね。
もし本気で付き合ってる彼女だとしたら、主人公に打ち明ける内容として少々不自然な感じもします。

「何か用かね」
「ロバートが…」
「どうした? 話してくれ」
「彼と うまくいってないの」
「彼の周りには いつも女が
とても不安なの 彼を失いそうで」
「私に出来ることは?彼と話そうか?」
「クレアという女の話ばかりするの」
「…クレア?どういうことだ」
「誰であれ 彼に対して油断してはいけないの あなたもよ」
「……」
「(自嘲の笑い)私 バカみたい」
「……」
「彼には何も言わないで」
「約束する」

うーん、「クレアに嫉妬している」ともとれなくもないですが、「自分の彼氏に気をつけろ」とだけ忠告する(しかもその後も付き合い続ける)ってなんかヘンですよね。。

それにもうひとつ、アリエルさんの説を補強する証拠も見つかりました。盗難発覚シーンの直前、クレア(偽)はどこだと探す主人公が使用人にきくと、こんなセリフが返ってきたのです。

「たぶんおでかけでは 昨日もロバート様たちと外出なさいました」

ロバート様「たち」と表現しているからには、おそらくロバートとサラ二人のことでしょう。4人でディナーを囲んでいますし、そう考えるのが一番自然です。
もしもロバートだけだったら「ロバート様と外出なさいました」になりますしね。

…いやいや、クレアが外出?
「最後の競売にも行けない」「車でもめまいがする」と主人公に説明していたクレアが、主人公無しで外出!もしサラが一味と関係ないただの恋人だとしたら、彼女の前でクレア(偽)にそんな怪しい行動をさせるのは、いくらなんでも不自然ですし、必要性を感じません。(しかもサラには主人公への密告歴もあるのですから)

するとクレア(偽)はサラの前で、「お外が怖いクレアちゃん」ではなく「盗難チームの一味」として行動していたと考えられます。
つまりサラも盗難チームの一味であるということです。

うーん、スッキリしました!アリエルさん、ご指摘ありがとうございました!!

…あと、個人的な感想ですけど、もしサラが本当の彼女だったら、一度「自分の彼氏と“仲良く”している」と疑った女に対し、一緒に笑顔でディナーを食べたり、彼氏と三人で外出したりはしない気もしてきました
こういうの、いくら事情があると説明されても、感情的に受け入れられないっていうか、許してくれないんですよね…。うちの嫁も、俺が研究室で仲良かったNちゃんのことすげえ嫌っててだな…。

原題「Best Offer」について

直訳すると「最上の出品物」ですが、この映画の中ではヴァージルがビリーに出す不正落札の符丁にも使われていました。
ヴァージルは、落札してほしい出品物がでると、ビリーに目配せをして「This is “best offer”.」と告げるのです。

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ここまでは映画を観ていればなんとなくわかるのですが…、実はもうひとつ、“best offer”には別の意味があるんです。
それは外国のオークション用語で「売り手が提示した額には足りてないけど、自分が出せる精一杯の額を提示する」ことです。(eBayなどの海外のサービスを利用すると見ることがあります)
ちょっとわかりにくいですが、つまり高すぎて買えない商品に、「自分はこれだけまで出せるんですが…」と交渉するんですね。Yahooオークションの「値下げ交渉」をイメージしてみると実感しやすいかもしれません。

これらを考えると、『BEST OFFER』という本来のタイトルにはこんな意味が隠されていたのです。

  • 「最上の出品物」という言葉通りの意味(ヴァージルがクレアに感じていた魅力)
  • 劇中でのみ通じる「犯罪の符丁」という意味
  • 「高くて買えない」から転じて「自分には手に入らない高嶺の花」の象徴
  • 「自分が出せる精一杯の金額を払う」から「生涯をかけた肖像画コレクションを奪われる」を連想
  • そして、そうまでしても手に入らなかった真実の愛、それこそがヴァージルにとっての「高嶺の花」だったという痛烈な皮肉

このように、いくつもの意味を持った味わい深いタイトルでしたが、残念ながら邦題ではずいぶんシンプルになってしまいました…。
もっとも、オークション用語の説明を入れないとなかなか伝わらないですし、仕方ないですよね(´・ω・`)

感想

こうやって伏線を並べてみると、詐欺集団の計画は決して細部まで計算された綿密なものではありません。むしろ臨機応変にトラブルに対応していく様子は、さながら実際の詐欺集団のようでしたね。

不思議なことに映画の監督はこの作品を「ハッピーエンドだ」と明言しているそうです。

果たしてこの物語は、本当にハッピーエンドなのでしょうか?
正直、僕にはとてもそうは思えません。もちろん物語の冒頭におけるヴァージルも、幸せだとは言えません。さびしげな誕生日のシーンが印象的でしたよね。(実際には誕生日の前日、だったわけですが)

よくありますよね、本当の幸せはなにかを気づかせるために、巨万の富を築いた人間が抱える孤独感を描いた映画って。
「最高の人生のみつけ方」や「天使のくれた時間」、「ぼくの、たいせつなともだち」なんかがそうです。
これらの物語では「自分は孤独だ」「幸せとは富でなかった、愛情なのだ」「自分は幸せではないのだ…」と知ることこそが、幸せをつかむ第一歩として描かれています。
この物語でもたしかに主人公は人を愛する喜びを知りました。クレアに愛される幸せだけでなく、彼女を幸せにすることに無上の喜びを感じる様子が描かれていました。(人生における最高の幸せは「愛する人を幸せにすること」ですからね)

彼は今まで他人を忌避して、いつも手袋をつけ、食器すらも自分専用の物しか使えませんでした。それがいつの間にか、手袋を外し、普通にレストランで食事をし、他人とハグすらするようになっていました。
他人への愛を知ったおかげで、彼の「対人恐怖症」ともいえる症状は治療されたといえるでしょう。

でも、この物語は彼が「孤独を知る」ところで終わってしまいました。そこから幸せをつかむ様子や、希望は描かれていないのです。これで「ハッピーエンド」とはあまりに無責任、上から目線ではないでしょうか。

一応、僕の中で一つ仮説はあるんです。。

手袋をせず、不思議な内装のレストラン「ナイト&デイ」で待っているシーンで、映画は終わっています。もしもこれが時系列の一番最後であり、この後にも物語が続いていくのだとしたら、そこには希望があったかもしれません。

クレアは戻ってこないでしょうが、人を愛することを知ったヴァージルは、今までとは違った人生を送れるはずです。もしかしたら、新しい出会いも、恋だってできるかもしれません。

でも、映画としてはあのシーンがラストに位置していましたが、時系列では「介護施設で車いすに座っている姿」がおそらくラストに位置してしまうと思うんです。
ああ、せめてこの車いすのシーンさえなければ、ヴァージルに希望を抱けたのに…。

たしかに彼は悪人でした。
長年鑑定やオークションで不正を働き、私腹を肥やし、他人(特にビリー)に対し不遜な態度をとっていました。勧善懲悪、自業自得なのかもしれません。
でもやっぱり、この映画の観客の一人からすれば、彼には「救い」を残してほしかったなと、寂しく思うのです。

それとも、たとえ偽りであれ愛する女性との思い出ができたこと、そしてそれを噛みしめながら余生を暮らせることを、ハッピーエンドだとでも言うつもりなんでしょうか。
そんなわけないと、思うんだけどなぁ…。

2018年7月追記:ハッピーエンドへの興味深い意見

当記事公開後に寄せられたコメントの中に、非常に興味深い意見がありました。
なぜこの映画がハッピーエンドなのか核心を突いた解釈だと思いますので、ハンドルネーム「名無しの鑑定人」さんより許可を頂いてここに紹介させていただきます。

時系列の誤り

まず、僕の解釈の中から「映画としてはナイトアンドデイのシーンがラストに位置していたが、時系列では介護施設で車いすに座っている姿がおそらくラストに位置してしまうと思う」という部分について、意見が寄せられました。

以下、コメント欄よりの抜粋です。

他のサイトでもこれはバッドエンドで、時系列はナイト&デイ→病院とありますが、よく考えると逆なんだと思います。
重要なファクターは執事の病院訪問です。
ヴァージルは老けて見えますが執事は大して変わっていなく、また自宅に届いた郵便から引越しする以前、つまり事件直後であると考えられます。

執事訪問の件ですが、ヴァージル引越し時に執事がいなかったことから、引越し時点では執事も手放したと見るべきでしょう。あと郵便物の多さからクレア失踪から遠くない未来に見えます。また細かい演技ですが引越し時の列車の中で目のあたりをピクピクさせてることから入院時の癖が退院後でも続いてることがうかがえます。

どうでしょうか?
僕はこの意見に非常に感銘を受け、現在は時系列は「病院→ナイト&デイ」に一票をいれたい気持ちになっています(笑)

確認してみると、たしかに引っ越しの際に業者が「ご指示通りの内装です。後ほど契約書をお届けします」とヴァージル本人に伝えており、また自ら荷物(絵画)を持ち込んでいることからも執事の不在が印象づけられます。

また、見直して気付いたのですが、ナイト&デイのシーンは、この映画で唯一ヴァージルが黒縁の眼鏡をかけているシーンでもあります。(今までは掛けているときがあってもノンフレームの眼鏡。)もちろんこれだけで決定的な証拠とは言えませんが、わざわざこのシーンだけ違う眼鏡にするには、なんらかの意図(時間経過の表現)があるように思えます。

ハッピーエンド

病院でグルグル思考をループしているうちに、本物の愛の可能性を見つけたヴァージルが、全てを手放しナイト&デイでクレアを待つ。涙ながらに「何があってもあなたを愛してる」それが偽物だらけのクレアの中の真実の言葉なんでしょう。
だから未来は書かれていないがハッピーエンドということでしょう

最後に、では時系列がナイト&デイで最後だったのに何故ハッピーエンドなのかということです。
そもそも「映画は偽物だけどそこに本物はなかったかい?」という監督から視聴者への問いなんだと思います。そしてその本物というのはクレアの演技ではないでしょうか。イヤイヤながらじいさんを騙してたようには少なくとも見えないし、そういう描写もありませんでしたよね。ラストでヴァージルが回想してたのも、真か偽か、それをひたすらループしてたんだと思います。そしてヴァージルだけでなく視聴者すらも真実だと思うならもうそれは間違いなくクレアと再会するであろうということかなと。少なくとも自分は再会できたんだね、と思います。

(以上、コメントより抜粋)

クレア(偽)と再会できたかどうか、僕にはよく分かりません。
仮に彼女がヴァージルを真実愛していたとしても、もう一度彼に会う勇気があるでしょうか?いくら騙している間はメロメロだったとは言え、現在は自分を裏切って全てを奪った泥棒の一味に殺してやりたいほどの恨みを抱いているとも限りません。

それに彼女の涙ながらの愛の告白には、真実の愛が込められているようにも思えますが、上手な演技と切って捨てることも出来るようにも思えます。

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でも、少なくともヴァージル自身は、彼女と暮らした日々に、彼女から掛けられた言葉の中に、真実に愛があったと信じることができたのでしょう。もしかしたら、本当に真実であったのかもしれないし、いつか彼女があの店に足を運ぶ日が来るのかも知れない。

彼はナイト&デイの近くに引っ越しました。
きっと、何日でも、何年でも、あの喫茶店に足を運び待ち続けるつもりなのでしょう。

彼女がやってくるかはわかりません。
でも、愛する人からの愛の言葉を信じ、二人の間にあった愛情を確信しながら残りの余生を過ごす。
それはやはりハッピーエンドと言えるのかも知れません。

真のオートマター

もうひとつ、「名無しの鑑定人」さんから興味深い考察が寄せられました。

もしかしたら、あの屋敷の主人、本物のクレアこそが真のオートマターではないかというものです。
勿論、非科学的な仮説ではあります。
が、一考の価値があります。

(ロバートが)あそこまでの精密な偽物が用意できたのかというと、本物を修理したからに違いないと思いますね。それが家主の「ロバートには直せないものは何も無いのよ」という自分を修理してもらったかのような言葉に繋がる気がします。

もっとも、本物のオートマターは誰も見たこと無く、ヴァージルを騙すためならそれっぽい偽物で十分なため、根拠とまでは言えません。

しかし、小さな身体にぎこちない動き、正確な計算力と記憶力はまさしく機械仕掛けのよう。
カフェのマスターの「クレア、この方の質問に答えてあげてくれ」のセリフは、序盤の「○○のオートマターは必ず正解を答えた。」のセリフを連想させてくれます。
古い館の主である彼女は、いったいいつからあそこに住んでいるのでしょう?

どうでしょうか。荒唐無稽のようで、なんだか不思議と説得力があるとは思いませんか?
ぜひもう一度、映画を鑑賞してみてください。

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コメント

  1. アリエル より:

    色んな伏線とか解説のサイトを観ましたが一番わかりやすかったです。特に本物クレアが主人公に偽クレアの外出のことを伝えようとしてたところは全く気づかなかったのでびっくりしました。洞察力がすごいです。

    サラについてですが、私もグルじゃないのかな?と思ったのですが、今ではサラもグルだったのかなと思いました。嫉妬心を煽るのはそういう詐欺の時によく使う手段だそうでサラはその役割だったけど失敗して、思った以上に主人公が嫉妬してロバートに警戒心を抱いてしまった。ロバートとサラが口論するシーンがわざわざ映し出されますが、おそらくサラの失敗を咎めているのかと思います。

    • hibino-cinema より:

      ありがとうございます!洞察力褒められたのは生まれて初めてです!(笑)

      なるほど、口論をしているシーンにはあまり注目していませんでした。あのシーンを考えると「彼女もグル」と考えやすくなりますね。
      もしよろしければ、本文の中にアリエルさんの意見として追加させていただいても良いでしょうか?

    • トミミっち より:

      最初から、鑑定士が仕込んだ罠
      ビリーわ、天才画家それを敢えて認めない
      ぶっちゃけ、すべて鑑定士の思わくどうり、
      例え、コレクションの肖像画全て失ったとしても、
      あの、一枚がそれ以上の価値がある…だから、絶対あの場所に来る!!…だから、ハッピーエンドなのですぅ…

  2. アリエル より:

    ご返信ありがとうございます\(^o^)/

    洞察力素晴らしくてこちらの投稿を読んだ時感動しましたよ‼︎この記事が読めたことに感謝です。他にもそういう方たくさんいると思います\(^o^)/

    どーぞどーぞお使いください。主さまの意見にしてくださってもいいですし、ご自由にお使いくださいo(^▽^)o

    • hibino-cinema より:

      いえいえ、それだけ考察しがいのある、奥行きのある映画だったのでしょう。一応うちのブログの人気ナンバー3の記事ですし。。これからももっとこんな記事を書けるように頑張りたいと思います!

      ありがとうございます!早速引用させていただきますね

  3. 花子 より:

    大変参考になりました。こちらのブログは初めて拝見いたしましたが、ほかの映画についても勉強させていただきます。細かな部分の伏線解説など非常に興味深く読ませていただきました。

    • hibino-cinema より:

      ありがとうございます!なかなか奥行きのある映画だったので、妻と討論したり、考察するのが楽しかったです。
      勉強していただく大したこと書いていませんが、是非読んでいって下さい(^^)

  4. 名無しさん より:

    興味深く読ませていただきました。
    監督がハッピーエンドと言ってるとこちらで拝見したため、もう一度自分なりに考察しました。
    他のサイトでもこれはバッドエンドで、時系列はナイト&デイ→病院とありますが、よく考えると逆なんだと思います。
    重要なファクターは執事の病院訪問です。
    ヴァージルは老けて見えますが執事は大して変わっていなく、また自宅に届いた郵便から引越しする以前、つまり事件直後であると考えられます。
    病院でグルグル思考をループしているうちに、本物の愛の可能性を見つけたヴァージルが、全てを手放しナイト&デイでクレアを待つ。涙ながらに「何があってもあなたを愛してる」それが偽物だらけのクレアの中の真実の言葉なんでしょう。
    だから未来は書かれていないがハッピーエンドということでしょう

    • hibino-cinema より:

      コメントありがとうございます。時系列を考えるときに、精神病院のシーンが「ナイト&デイ」の前に来る可能性がある、というのは盲点でした!それに執事の郵便がヒントになるとは説得力があります、いかにもこの監督らしい「よく考えると意味のあるシーン」のような気がしてきます。もしかしたらこれが正解なのかも知れません。
      一度廃人になってからあの喫茶店に座っていたと考えると、ハッピーエンドと言えるかどうかは意見が分かれそうですが、個人的には救いがあると感じました。

  5. 名無しさん より:

    追記です。この映画にはもう一つ隠された真実があるような気がします。
    あの家の本当の持ち主です。
    彼女こそが真のオートマターではないでしょうか?
    この非科学的事実はなんとも確認しようがないですが、ヴァージル家に残されたオートマターはロバート作の偽物として対比されている感じもしますね。

    • hibino-cinema より:

      このコメントも、とっても興味深いです!
      たしかに、小さな身体にぎこちない動き、機会のように正確な計算力と記憶力、それにカフェのマスターの「クレア、この方の質問に答えてあげてくれ」のセリフは、序盤の「○○のオートマターは必ず正解を答えた。」のセリフを連想させてくれます。
      すごい洞察力ですね…!

      もしよろしければ、記事の中でこの二つのご意見を紹介させていただけないでしょうか?ハンドルネームも、教えていただければ併せて紹介させていただきます!

      • 名無しの鑑定士 より:

        もちろん、ご自由にお使いくださいませ。
        ハンドルネームは、名無しの鑑定士、とでもお願いしますw

        他にも少し気づいたことを書いておきますね。

        まず、執事訪問の件ですが、ヴァージル引越し時に執事がいなかったことから、引越し時点では執事も手放したと見るべきでしょう。あと郵便物の多さからクレア失踪から遠くない未来に見えます。また細かい演技ですが引越し時の列車の中で目のあたりをピクピクさせてることから入院時の癖が退院後でも続いてることがうかがえます。

        次にオートマターの件に関連してですが、ロバート復元のオートマターが仮に本物であったなら莫大な金額のものであり、あそこに置いていったのは、これも偽物だよ、気づかなかったかい?という当てつけに見えますね。で、何故あそこまでの精密な偽物が用意できたのかというと、本物を修理したからに違いないと思いますね。それが家主の「ロバートには直せないものは何も無いのよ」という自分を修理してもらったかのような言葉に繋がる気がします。

  6. 名無しの鑑定士 より:

    最後に、では時系列がナイト&デイで最後だったのに何故ハッピーエンドなのかということです。
    そもそも「映画は偽物だけどそこに本物はなかったかい?」という監督から視聴者への問いなんだと思います。そしてその本物というのはクレアの演技ではないでしょうか。イヤイヤながらじいさんを騙してたようには少なくとも見えないし、そういう描写もありませんでしたよね。ラストでヴァージルが回想してたのも、真か偽か、それをひたすらループしてたんだと思います。そしてヴァージルだけでなく視聴者すらも真実だと思うならもうそれは間違いなくクレアと再会するであろうということかなと。少なくとも自分は再会できたんだね、と思います。

    • hibino-cinema より:

      おおお、なんだか鳥肌が立ちました!
      オートマター本物説、非常に面白いです。僕はロバートが復元したオートマターは偽物であることに異論はありませんが(少なくとも本物を残すなんて、メリットがありません)、クレアが本物のオートマターであり、ロバートが彼女を修理したとまでは、非科学的というか、さすがに事実だと確信するまでには至りません。
      しかし、そう考えると色んな糸が繋がる、非常にワクワクする「信じてみたい」話ですよね。もう一度映画を観てみたくなります。

      クレアと再会できたか、僕はよく分かりません。あとひとつでも、彼女の本音を匂わせる描写があれば信じられたのでしょうが…。
      でも、少なくともヴァージル自身の中では、彼女の偽の振る舞いの中に真実に愛があったと、信じてみることができたのでしょう。
      あれだけのことがあっても、他人を、信じることが出来た。
      それはやはりハッピーエンドと言えるかも知れません。

      名無しの鑑定士さん、ありがとうございます!!最近なかなか時間がとれず更新もままならないのですが、ぜひまとめてみんなに紹介したいと思います。

  7. 通りすがりの より:

    「いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」
    これがクレアの例え何があってもあなたを愛している。に繋がり監督がハッピーエンドと明言した理由です。
    それを信じた彼はプラハで待ち続けたのです。

    黒幕は綻びをみせたのでなく、絵を送ったよと伝えた事から全ては自分の計画だと言うことをあえて伝えたのです。絵の才能が無いと見下し続けた自分はお前より優れた人間だと思い知れと。
    贋作者が印を残すよう、印を残したのです。

    皮肉が散りばめられた作品です。

    • hibino-cinema より:

      コメントありがとうございます!
      嘘のセリフを信じてしまうところをハッピーエンドとしたのか、実は本当に少し気持ちがあったのか…どっちなんでしょうね。
      奥の深い、良い作品だったと思います

  8. マーベリック より:

    最後の競売に向かう際、ヴァージルとクレアが電話していて最後切る際にクレアの声が涙ぐんだ声になっていました。それは少しでもヴァージルを愛したからでしょうか?
    そのシーンが少し気になりました。

    • hibino-cinema より:

      マーベリックさん、コメントありがとうございます。
      たしかに、騙すだけだったら涙ぐむ必要なんかないですもんね…。
      やっぱりクレアは愛していたのでしょうか。個人的にはそうだったらいいなと思うのですが。

  9. たに より:

    マーベリックさんが言っていますが、偽クレアと電話するシーンで「幸運を」と言う声が震えています。心の底から言っているのではないかと私は思いました。

    • hibino-cinema より:

      たにさん、ありがとうございます。
      なるほどー、段々偽クレアは本当は好きだった気がしてきました。。いい視点だと思います。

  10. もっちん より:

    先ほど見終わりました…僕が一つ思ったのは、ナイト&デイについてです。詐欺にかけるつもりなら、本当にある店の名前をいうことはないうと思いませんか?でも、クレア(偽)は言ってしまったんです。嘘を言わなくても、もっと濁せばよかったところを、場所も指定して、実在する店の名前まで言ってしまったんです。これも、「いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」にマッチしてルナと思いました。嘘が並んだ中に、クレア(偽)自身の真実が垣間見えた感じがしました。

    • hibino-cinema より:

      もっちんさん
      面白い視点です!なぜクレア(偽)が実在の店をいったのか?
      ぱっと思いついたのが自らの体験談だったのか、わずかに見えた本音だったのか。それとも真実みをだすためにあえて下調べまでして言ったのか…。
      なんだか、想像をかきたてられますね。