最後の騎士王ネタバレ解説/クインテッサとユニクロンの関係とは

映画「トランスフォーマー 最後の騎士王」にでてきたクインテッサとユニクロンとは何者なのか、わかりやすく解説します。※ネタバレ注意

まず、トランスフォーマーの設定について

トランスフォーマーにはアメコミ、複数のテレビアニメシリーズ、そして実写映画など様々なシリーズがあるのですが、それぞれによって設定がだいぶ違っています

「じゃあ原作こそ正しい物語だろう」と思われるかもしれませんが、日本人にとってはちょっと理解しがたいことに、アメリカの作品には往々にして「原作」とされるものがなかったりします。
日本では作品は「原作者こそ唯一の神」なわけですが、アメリカではそうでもありません。
いろんな脚本家が書いた複数の作品が同時に「正しい歴史」として扱われていたり、設定の矛盾があるまま共存していたりするのです。

そんなわけで、トランスフォーマーには大きく分けて二つの、矛盾した誕生物語があります。
それが「①トランスフォーマーたちはもともとは宇宙人に作られたロボットだよ」という物語と、「②トランスフォーマーは破壊神に勝つために創造神がつくった正義の戦士だよ」という物語です。

まずこの点を理解して下さい。

クインテッサについて

そのうちの一つ、「①トランスフォーマーたちはもともとは宇宙人に作られたロボットだよ」という物語にでてくるのが、クインテッサ。トランスフォーマーたちを作った宇宙人の名前こそが、クインテッサ星人なのです。個人名ではなく種族名ですね。英語では“Quintesson”です。

なにこれダサい。

このクインテッサ星人というのが典型的な悪い宇宙人で、宇宙中に破壊と混沌をもたらすのが生き甲斐という奴です。見た目だけじゃなく性格もひどい。

彼らが宇宙侵略のためのロボットを生産する「工場惑星」としてつくったのが、サイバトロン星。そこでは大量の兵器ロボット、労働ロボットが生産されていたのです。
ところが、ロボットたちは次第に、自らの意志を持つようになり、創造主に反発します。それが、トランスフォーマー達です。

しかし、極悪宇宙人クインテッサ星人はトランスフォーマーたちを労働力、戦争兵器、奴隷としてしか扱いませんでした。(なにしろ性格悪いので)
不満を溜めた労働用ロボット:オートボットたちは自由を求め反乱を起こします。彼らは、創造主たるクインテッサ星人、そしてその配下の軍事用ロボット:ディセプティコンを相手に壮大な戦いを挑んでいくのです…。

ユニクロンについて

さて、ここでいったん頭をリセットしてください。
さっきまでのは「①トランスフォーマーたちはもともとは宇宙人に作られたロボットだよ」という物語。
ここからは「②トランスフォーマーは破壊神に勝つために創造神がつくった正義の戦士だよ」という全く別の物語です。

はるか昔、ユニクロンという名の破壊神が宇宙を壊し尽くしてしまいました。そのユニクロンは、なんと惑星にトランスフォームするロボットです。

これが、

こうなるんだぜ!

…ええ、色々ツッコみたいところはあります。

「なんだそのデカさは」とか。
「なんで人型にトランスフォームするの?」とか。
「なんで破壊神ロボットなの?」とか。

しかし作中で、特に説明はありません。

そういうもんです(どーん)

※ちなみに地球=ユニクロンという設定は「最後の騎士王」が初出。

しかし、ユニクロンが宇宙を破壊し尽くそうとしたとき、宇宙の意志が破壊神ユニクロンに対抗する存在、「創造神プライマス」を産み出します。やっぱり人型ロボットです。

創造神プライマスは色々あってサイバトロン星となります。
そして、破壊神ユニクロンと戦うの為の自らの配下として“13人のトランスフォーマー”を創り出します。

彼ら創造神の眷属トランスフォーマー達が、破壊神ユニクロンに立ち向かっていくのです。

余談ですが、13人のうち1人は仲間を裏切ってメガトロンの師匠となったり、13人目の生まれ変わりがオプティマス・プライムだったりします。

矛盾した二つの設定

さて、お気づきの通り、この二つの設定、思いっきり矛盾してますよね。

トランスフォーマーについては「もともとはクインテッサ星人がつくったロボットである」という設定と「創造神センチネルのつくったけんぞくである」という設定が矛盾しますし、
サイバトロン星についても「クインテッサ星人がつくったロボット工場惑星である」という設定と「創造神センチネルそのものである」という設定が矛盾します。

それぞれ矛盾してるというのに「最後の騎士王」では、クインテッサとユニクロン、両方がでてきてしまいました。一体どうするつもりなのでしょうか…。

おそらくですが、「クインテッサ」や「ユニクロン」という単語を使いつつ、微妙に異なった新しい設定を描いていくのだと思います。

以下、次作で明らかになるであろう設定を、僕が勝手に予測したものです。

①クインテッサが、サイバトロン星を機械化して配下の戦力にしていたのは、「ユニクロン」に対抗するためだった。

②「ユニクロン」とは太陽系が誕生するはるか昔から存在する、惑星にトランスフォームする破壊的な存在ある。

③クインテッサが「ユニクロン」に対抗するのは、宇宙を守るという正義より、自らへの脅威だからという利己的な側面もあった。

④はるか昔、「ユニクロン」が休眠期に惑星にトランスフォームしたところ、偶然そこに生命が芽生え、人類が生まれ、そこは地球と呼ばれた。

⑤しかしユニクロンはまもなく活動を再開する。クインテッサはその前に地球人ごとユニクロンを滅ぼそうとしている。

⑥当然地球人はクインテッサに滅ぼされるわけにはいかない。しかしユニクロンが活動を再開しても、やっぱり地球人は滅んでしまう。どうしよう。

⑦だが、ユニクロンの活動を休眠させる都合の良い伝説のアイテムが地球の○○にあるらしい!

⑧オートボットはクインテッサの執拗な攻撃を交わしつつ、伝説のアイテムを手に入れるべく立ち上がるが、そこへ性懲りもなく復活したメガトロンが現れ…

…というのが、僕の想像した次作『トランスフォーマー 死の惑星』(タイトルは適当)のストーリーです(笑)

まとめ

ユニクロンとクインテッサは、それぞれ別の矛盾した設定から引っ張ってきたキャラクターです。説明無しで両者が共存してしまったため、ファンの間でも混乱が生じています。はたして、次回作以降、どんな展開を見せるのでしょうか…。

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