我が家は映画を観るとき、プロジェクターを使い、140インチの大型スクリーンに投影しています。僕の自慢のホームシアターです
こんな大型スクリーンを導入するとどうなるのか、我が家のケースをレポートしたいと思います。
そもそもなんで140インチ?
140インチとは、縦174センチ、横310センチ。「とにかくデカい」だけを目指したので「140」という数字には、実は特に理由がありません。
大きなスクリーンを設置するには、設置する面積(=壁の高さと横幅)と、視聴距離(これについては後で述べます。)が必要です。
「とにかく大きく!できるだけ大きいスクリーンを!!」と試行錯誤して、我が家で設置できた限界の大きさが140インチだったのです。
画面は大きい方がいい!
まず、これはホームシアターを構築する全ての方に声を大にして訴えたいことですが、
スクリーンはデカければデカい方がいい!!
これが鉄則です。男の約束です。宇宙の真理です。
僕の映画視聴環境は、
テレビ
↓
80インチ+プロジェクター
↓
140インチ+フルハイビジョンプロジェクター
と、段階的に進化してきました。
80インチのプロジェクターを導入したときの衝撃は、凄かったですよ。もう革命的でした。
とにかくデカいんです。テレビの画面で観るのとは、迫力が段違いなんです。
感動の大きさを数値で表すと、
「5.1chのサラウンド音響の臨場感」が50
「フルハイビジョンの感動」は120くらい
「大型スクリーンの迫力」は1000いきます。いや本当に。
「高精細」も「高音質」もたしかに感動的ではありましたが、やはり「デカい」って問答無用の迫力です。動物が持ってる根元的な感動、興奮ですからね…!
そういえば、当時は1K6畳の小さなアパートなのに、無理矢理80インチのスクリーンを詰め込んでいましたね(笑)
壁一面をいっぱいいっぱいに使った、今考えても狂気じみたスゴい部屋でした。。
140インチの導入
ただ、80インチから140インチへのステップアップは僕も悩みました。
自宅を新築することになり、せっかくだからホームシアターもアップグレードしようと思ったのですが、果たして何インチくらいが適正なのか?サッパリわからなかったんですよね。
デカすぎても観にくいかもしれないし…
80インチの画面でも十分迫力あるし…
また、視野角の問題もあります。
80インチから140インチに変えると、画面が大きくなりすぎるので、少し後ろに下がって観る必要が出てくるんです。
でもそれじゃあ、目に見える画面の大きさは一緒になるんじゃないか?
80インチを2メートルの距離で観るのと、140インチを4メートルの距離で観るのとじゃ、変わらないのでは??
そうやってぐるぐる悩んでいたのです…
しかいいざ140インチのスクリーンを導入してみると、全くの杞憂でした。
端的に言えば、迫力が全然違うのです。
確かに視野角は一緒なのかもしれませんが、人間の脳はもうちょっと高性能みたいです。
4メートルの距離で観た140インチは、2メートルの80インチと比べて圧倒的に優れていました。迫力も、臨場感も、映画の感動すらもワンランク上に感じられます。(あくまで個人的な感想ですが)
もちろん80インチでも十分大きなスクリーンですが、もし余裕があるなら、「できるだけ大きなサイズを!!」と強くおすすめしたいです。
…今になって考えてみれば、「映画館の大スクリーンで観るのと、スマホを目の前に持ってくるのと、どちらが迫力があるか?」と悩むような愚問なんですけどね(笑)
でも当時は「無用の長物になったらどうしよう…」と踏み切るのに勇気がいりました…
結論:画面のはデカいのが正義。
メリットとデメリット
ホームシアター構築には数々のメリットと、少ないながらもデメリットがあります。
つらつら語ると長くなるので、箇条書きで挙げていきたいと思います。
メリット
- 映画館並みの迫力
- 出かけなくても楽しめる(※子育て中はすごく重要!)
- 非常に安く映画を楽しめる(旧作レンタルや定額サービスを利用すれば一本100円以下
- 二人で観ても、家族五人で観ても、DVDレンタル代のみ。
- 交通費も飲み物代もかからない
- 上映開始時間や待ち時間を気にしなくていいから時間を無駄にしない
- 一番いい席が常に自分のもの
- 周りの観客にわずらわされない。マナーの悪い客もいない。
- 夫婦でお酒を飲みながら映画を楽しめる
- 家族で映画を観る機会がすごく増える
- 子供が映画好きになる
- ホームシアターがあるというだけで所有欲が満たされ、誇らしい気持ちになる
- 女の子を部屋に誘う口実になる(`・ω・´)
デメリット
- さすがに最新作は観れない
- 映画館並みといいつつ、やはり映画館には負ける
- iMAXシアターとかはたまに観にいっちゃう
- プロジェクターだと部屋を暗くする必要がある
- 映画館が割高に感じてしまい、新作から足が遠ざかる←
貧乏性なだけ - 初期投資に数万円~数十万円かかることも
- 大きな部屋が必要(※80インチなら6畳あれば可能)
- 女の子を誘う口実にはなるが、結果が伴うとは言っていない(´・ω・`)
こんなところでしょうか?
個人的には、3人の子育てでてんてこ舞いしているので、「子育て中でも夫婦で映画を楽しめる」「子供が映画好きになる」の2点のメリットだけでも、導入した価値があったと感じています(^^)
視聴距離はどれくらいにすべきか?
プロジェクタースクリーンを手がけているメーカーさんによれば、140インチの適正な視聴距離は400~420センチメートルとなっています。
逆に言えば、これより近いと画面が大きすぎて観づらい可能性があるということです…。
これって結構な距離ですよね…(--;ウーン
ホームシアターで大きなスクリーンを導入するときは、この点がネックになります。大きなスクリーンを設置する部屋の横幅だけでなく、スクリーンと距離を置くための奥行きも必要なのです。
我が家でギリギリ確保できたのは、360~370センチ。これでもかなり無理をしています…。(家を建てるときに「これだけはお願いします!俺の夢だったんだあああ!!」と拝み倒し、確保しました笑)
「映画館で前の方に座る方はワンランク大きいサイズでも良い」とのことなので、ギリギリいけるかな…?と140インチを選択しました。
実際に設置するまでは、「やっぱり近すぎるかな…、いざとなったら少し小さく投影するしかないよな…」と心配でした。
しかし蓋を開けてみれば、全く問題なし!近すぎて困るということは全然ありませんでした。なんならもう少し近づけてもいいくらいです!
むしろ、子供たちなんてこの有様…(笑)
視聴距離150センチくらいでしょうか…?(^^;
観にくくないかなぁと思うのですが、子供達は前の方が好きみたいです。
(ちなみに左端に移っているのが、32インチのテレビです。)
特に迫力重視の方は、適正視聴距離はそんなに厳密に考えなくてもいいと思います。
費用はどのくらい?コストパフォーマンスは?
お次はみんな気になるお金の話。
単純にスクリーンとプロジェクターを設置するだけなら、実は結構安上がりです。
- プロジェクター:BenQ HT1070(フルハイビジョン対応):¥ 58,894
- スクリーン:LIVE SCREEN 16:9 130インチ 電動格納:¥ 32,000
(2018年1月Amazon調べ)
これにプラスして音響設備が必要になってきます。
音響・オーディオの世界はマニアも多く、上を見るとキリがありません。
とは言え、映画を観るために必要十分な設備でよければ、そこまでかからないでしょう。
どこまで追求するかは人それぞれですが、個人的にはこれくらいの商品でも十分楽しめ、コストパフォーマンスが高いと思っています。
- ONKYO ホームシアターパッケージシステム 2.1ch HTX-11X:¥ 18,900
ただ、やはり大きなスクリーンになれば、大きなスピーカーのほうがいい気がします。音響は20万円くらいまでは、金をかければかけるだけ満足感が得られるのではないでしょうか。
映画を観るだけにとどまらず、ちょっとBGM代わりに音楽を流すだけで美しい音色にビックリします。。底なし沼へようこそ。
JBL STUDIO 580CH(うちのスピーカー。)
JBL S3900(なにコレって価格)
反面、スクリーンとプロジェクターに関しては、高級モデルとエントリーモデルの差は非常に少ないです。(少なくとも僕はそう感じます。)
なぜなら、今までの人生の中で「お!このスクリーンは良い物を使ってるな!映り方が違うや!」と思ったこともなければ、「やっぱり高いプロジェクターは発色が良いねえ!」と感動したことは一度もありません…(笑)
サイズがでかい!画素数が高い!とびっくりはしても、それ以上はよくわかりません。
スクリーンは、雰囲気的に電動スクリーンを強くオススメします。リモコンでスクリーンが降りてくる様子は超カッコイイです。
その他、壁にポスターのように貼り付けるタイプだと3000円とかで売ってたりするので、お試しに買ってみるのも良いかもしれません。
プロジェクターでは、ビジネスで使うパワーポイント用のものや極端に安い小型機にだけ気をつければ、ホームシアター用のプロジェクターに大きな性能の差はありません。並べてよーく観れば違いもわかるのでしょうが(笑)
個人的には、そちらにお金をかけるより、音響のアップグレードに使ったほうが効率がいいと感じます。
そんなわけでオススメは、現行モデルで一番安いコイツらなわけです。
↓
- プロジェクター:BenQ HT1070(フルハイビジョン対応):¥ 58,894
- スクリーン:LIVE SCREEN 16:9 130インチ 電動格納:¥ 32,000
それにしても、スクリーンは随分と安くなりましたね…
僕が購入したときは140インチの電動スクリーンに十数万円もしたんですが…。
どうやらここ数年の間に廉価なモデルが登場して、価格破壊が起こったようです。くやしい。
コストパフォーマンスはどうなの?
安くなったとは言え、それなりに費用は必要なホームシアター。果たして費用対効果はどうなんでしょう。
仮に、ホームシアターで映画を観ると「映画館相当の満足感が得られる」と仮定します。
映画の入場料が1800円、ホームシアターではレンタルビデオで借りてくるので300円とします。
(※「いやいや!俺はレイトショーで1200円で」「旧作は100円で新作は400円だぞ」とか考えると、どんどんややこしくなるので今回はざっくりでいきます)
僕がホームシアターで映画を観るのは週に1~2本。観ないときもあるので、平均して週に1本・年間50本といったところ。それを四年間続けているので…
- ホームシアターにかかる費用…
上記オススメのプロジェクター+スクリーン+音響=10万9794円
レンタルビデオ代(50本)×(300円)×(4年間)=6万円 - それを映画館で観たら…
(50本)×(1800円)×(4年間)=36万円
ほら!!十分元が取れるでしょ!!!(≧▽≦)
…まあ、実際のところはスピーカーを奮発してたり、当時は電動スクリーンが高かったりしたので、まだまだ元がとれてないんですケド…(´・ω・`)
でもでも!これは一人だけで観る場合の計算です。
ホームシアターには映画館と違い、「妻と二人で観ても、家族五人で観ても、必要な費用が変わらない」というメリットがあります。
映画館では一人ごとにチケット代必要だし、ドリンクもスナックも高い。移動にかかるコスト(お金も時間も)バカになりません。
年に一回でも、たまには妻と映画を観ようなんて思えば、軽く数千円が飛びますよね。。
我が家のように「夫婦で観たい」「家族で観たい」「映画を観ながらお酒やコーヒーを楽しみたい」という方には、総合的なコストパフォーマンスはかなり高くなります!
それに現在設置四年目ですが、今後もまだまだ使えそうです。スクリーン、スピーカーは大事に使えば何十年でも使えます。
プロジェクターには「ランプ寿命」というものがあり、だいたい3000~4000時間ほどでランプの交換が必要になりますが、これも今のペースだと約27年後。ハレー彗星かよ!大した問題ではありません。その前に本体壊れそう。
トータルで観たら、ホームシアターはむしろ家計を助けているとすら思えます。
4Kは必要?フルハイビジョン?
「フルハイビジョン」がもてはやされていたのは一昔前。今では4Kが当たり前、さらには「8K」なんていう規格まで耳にします。(さすがに一般市場では超高級品のようですが…)
果たしてホームシアターではどの画質を選べばいいのでしょう?
結論から言えば、『フルハイビジョンは必須。4Kは今回は見送ろう』です
まずフルハイビジョン(ブルーレイ画質)と非フルハイビジョン(DVD画質)では画質面に圧倒的な違いがあります。特にホームシアターのように画面が大きくなればなるほど、画質の荒さが目立ってきます。
40インチのテレビでは気づかなくても、140インチにすると歴然とした違いがあります。
また、ディスク再生機やプロジェクター、レンタルの価格にもそこまで違いはありません。わずかな価格差であれば、フルハイビジョン対応で問題ないでしょう!
非フルハイビジョンプロジェクター:BenQ ポータブルプロジェクター G310J:¥ 42,800
フルハイビジョンプロジェクター:BenQ HT1070(フルハイビジョン対応):¥ 58,894
じゃあ4Kは?
一方、4Kにするかどうかでは話が違ってきます。
たしかに、フルハイビジョンを越える高画質を誇るのですが…
第一に、4Kの解像度を持つプロジェクターはまだまだ高価であること。
- EPSON dreamio EH-TW8300W:¥ 344,583
第二に、4Kで映画を観ようにも、4K対応のソフトはレンタルビデオ屋においてないんです!!!Σ(゜д゜ll)
amazon等で4K対応のウルトラBDも販売はしているのですが、まだまだ限られた作品だけですし、自分の観たい映画が4Kで販売されるとは限りません。なにより高い。
定額の動画視聴サービスを使うという手もありますが、ラインナップは貧弱。今のところあまりお勧めできません。
4Kは、もっと一般化してから導入しても遅くはないでしょう。
参考↓
まとめ
140インチのスクリーンで観る映画とテレビで観る映画は、全くの別物です。
ホームシアターは決して気軽な買い物ではありませんが、それを上回る満足感が得られます。
むしろ使い込んでいくと、非常にコスパの良い趣味であったことにも気づかされるでしょう。
僕の人生において、「買ってよかったもの」ナンバーワンです。
みんな、今すぐホームシアター作ろうぜ!