嫁が「すごく健康的なニートだね!」と身も蓋もないことを言ってた。いや、大事なのそこじゃないからな!(笑)
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あらすじ
妻が浮気したことで心のバランスを保てなくなり、仕事も家庭も全て失ってしまったパット(ブラッドリー・クーパー)は、近くに住んでいるティファニー(ジェニファー・ローレンス)と出会う。その型破りな行動と発言に戸惑うパットだったが、彼女も事故によって夫を亡くしており、その傷を癒やせないでいた。人生の希望を取り戻すためダンスコンテストに出ることを決めたティファニーは、半ば強制的にパットをパートナーに指名する。
yahoo映画より
予告編
72点
心を病んじゃった二人の心温まる交流です。
僕は躁状態じゃない「鬱病」の人しか会ったこと無いけど、躁鬱病ってあんな感じなのかな?
主人公は単純に気持ちのアップダウンが激しい気性というわけではなさそうです。
暴れ回る自分を客観的にみれていなかったり、ゴミ袋をかぶって近所をジョギングしていたり、要するに正常な判断力を無くしている気がします。
「あ、こいつ心が壊れちゃってるんだな…」と。
それでも主人公はめっちゃ否定するんですよね。俺は正常だ、イカレてなんかいないって。「ただ不幸な状況にあるだけだ」って。
それが一番切なかったです。
ホント、心が壊れてしまっても案外本人は気づかないもんなんですねー…。もちろん誰でもそうなんだけど、「自分がイカレてしまった」なんて認めたくないんだろうなぁ。
映画では、もともと彼には若干の精神的な歪みがみられていた様な言及がされていた気がしますが、そうでなくても誰にでも起こりうる話ですよね…。
「妻が自分との結婚式の音楽をかけながら浮気相手と情事に及んでいた」とか、そりゃ心も壊れるさ(´・ω・`)
そんな彼がどうやって再生していったのか。この物語には、心が壊れてしまった人間の処方箋がある気がします。
問題を起こしても家族が暖かく受け入れてくれること(ロバート・デ・ニーロがいい味を出している!)、ダンスの練習という前向きな活動にエネルギーを発散できたこと、そして「自分は心が壊れている」と認めることができたこと…
躁鬱病男とイカレた女という最悪な組み合わせながら、案外健康的な優しいドラマでした。
それにしてもこの映画、タイトルの意味がわかりにくいですよね。「プレイブックってなに?ダンス用語?」とか思ってました(^^;
原題は『Silver linings Playbook』で、これでも意味がよくわからないんです(ーー;
銀の縁取り?のプレイブック??
調べてみると、playbookとは「劇の脚本」「アメフトチームのフォーメーションを収録してある本」「作成計画書」なんて意味らしいです。
作中で家族ぐるみでアメフトチームに賭けてる様子や、主人公の復縁大作戦の様子、そしてダンスのプログラムともかけてるんだろうなー。
ちなみに、どんな意味か調べようと「プレイブック」で検索すると『世界にひとつのプレイブック』のページばかりでてきて、「いや、だからね。」って気分になります。
そしてSilver liningsはアメリカのことわざから取られているそうです。
「Every cloud has a silver lining」
直訳すると、「すべての雲には銀の縁取りがついている」という謎ワードになってしまいますが、ここでいう「銀の縁取り」とは、雲の端っこの光を通して明るい部分をいうそうです。
つまり「どんな分厚い雲にも光の部分はある」。転じて「どんなつらい状況にも希望はある」という意味で使われている、らしいです。
「雨の日とか真っ暗だけどどうなのさ~」と意地悪な質問も思いつきましたが、雨の日に空全体を覆っている雲もずーっと辿っていけば、いつかどこかで終わりがきますもんね。
やまない雨はない、みたいな?
つまりタイトルを直訳すると「銀の縁取りの作戦計画書」とやっぱり謎タイトルになってしまいますが、ことわざの意味も考えると「希望をつかむための作戦計画書」って感じでしょうか。
確かにこれは…邦題に訳すの難しいですねえ…(・ω・`)
僕だったらどうやって訳すかなあ。『逆転のためのステキな作戦』とかどうでしょう?素敵をカタカナ表記にしたことでお洒落な感じを狙ってみたんですが!(・∀・)
猿知恵ですかそうですか。
以下ネタバレ感想です
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個人的に好きな小ネタは、ティファニーのお姉さんのご自宅自慢がまっっったく心に響かないところです(笑)
「ここにiPodを置くと…ほらぁ!家中に子守歌が♪」
「この壁の真ん中が…なんと暖炉に♪」
ここまで羨ましくない家自慢もすごいと思います!なんなのあのスタイリッシュ・壁暖炉(笑)
これ、実際にやられたら「え?ボケなの?つっこんだほうがいい?」ってすごいリアクションに困っちゃう。そして俺たぶん地雷踏んじゃう。
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ティファニー役のジェニファー・ローレンスがすごく魅力的でしたね!
ちょうど前の日に「アメリカンハッスル」を観たんですけど、その映画でも非常にアクが強いキャラクターのくせに、なんだか憎めないかわいらしさが印象的でした。
>>アメリカンハッスル・ネタバレ感想 濃すぎるキャラ達の魅力を語るよ!
この『世界にひとつのプレイブック』でも、手に負えないイカレっぷりをナチュラルに表現しててすごいな~って思いました。「イカレた演技」って意外と難しいんだよ!下手な人がやってるとわざとらしくてすぐバレちゃうからね!
ワガママなイカレっぷりを披露してくれるぶん、「ついつい他人に尽くしちゃう」感じもとってもキュートでした。うん、しかたないわ。これは惚れるわ。
適度にしっかりした体つきもとっても色っぽいしね。特にダンスの時は胸の揺れがすごいことに
他にも彼女の出演作品を観てみたいなーと思いました。なにがあるのかな?
「ハンガーゲーム」シリーズとか新作だと「パッセンジャー」かな?
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物語の終盤、主人公はティファニーに「ニッキからの手紙がニセモノだと気づいていた。」と告白します。
僕も驚きました。
そういえば、ダンスコンテストで賭けをすることに決まったとき、手紙を読みなおしていたなー。あのシーンで気づいたのか…。そういう意味だったのか…。
あと、本番前のティファニーがなんであんなに挙動不審になってウォッカを煽っていたかも理解できました。主人公がニッキに会えば、手紙が偽物だとばれちゃいますもんね。
いやー、お酒のせいでとんでもない失敗をするんじゃないかとすっごいハラハラわくわくしてしてたんだけど、うまくいきましたね(笑)いいシーンでした!
映画を観終わってから嫁に「彼がニッキとヨリを戻すのか、ティファニーはどうなるのかと最後までドキドキしながら観れたね。緊張感を保ったいい映画だったよ…(* ̄- ̄)」と話しました。すると嫁がいいました。
「そう?彼女が手紙を書いたってバレバレだったと思ったけど」
え?( ゜д゜)
いつもは映画の伏線などを気づかず、いちいちびっくりしてくれるリアクション芸人な嫁に、まさかの敗北…。
映画通を気取りながら恋愛方面の機微だけは、いつも教えてもらってる気がします。
自分では、苦手なつもりはないんだけどな…(´・ω・`)
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