70点
あらすじ:
スーパーヒーロー達は何度も世界を救ったが、その度に一般市民の犠牲を伴うことに批判の声が上がっていた。そして国連より、ヒーロー達を管理下におくための協定が提出される。
『アイアンマン』トニー・スタークは巻き添えで亡くなった青年に深く心を痛めており、これに賛成。一方『キャプテンアメリカ』スティーブ・ロジャースは、自ら決断を下すべきだという信念から断固拒否の立場を取る。
ヒーロー達は二つの陣営に別れ、禁断の争いに踏み込んでいく…
レビュー:
こんなに面白くなるとは思わなかった!!
アベンジャーズシリーズが好きな僕としては楽しみにしていた映画に違いなかったけれど、そこまでの期待はしてなかったんです。「ヒーローが二つの陣営に別れて闘うなんて、観てみたいな~。どっちが勝つんだろな~。」くらいの。
だって、なにしろ良く悪くもアメコミ映画だもんね。ヒーロー達がかっこよく派手に闘ってくれればそれで満足なわけで、それ以上は望みません(笑)
でも、この映画ではそれが良い意味で裏切られました。面白かった。
アベンジャーズの映画はいくつも観てきましたが、これはその中でもトップクラスの評価をしたい。本当におすすめです。
まあ結局はヒーロー達が派手に闘ってるだけだけどね!
なぜそんなにこの映画の評価が高いのか、理由を挙げてみたいと思います。
どちらがが勝つか予想がつかない
ヒーロー映画の欠点は「最後に必ず勝つ」という宿命を背負っている所です。
これ、当たり前のようで、よく考えたら映画にとっては致命的ですよね。だって、サッカーの試合の録画なんかを観る前に、「この試合、こっちのチームが勝つよ」って言われたら?楽しみも半減ですよね。
もちろん、サッカーの試合に「勝敗がわかっていても、素晴らしいプレーを味わう」という楽しみ方があるように、映画も「たとえヒーローが勝つとわかっていても、その過程を味わう」という楽しみ方がありますが…。
この映画ではどちらが勝つか、最後まで全然分からない!それがいい!!
キャプテンアメリカ側にも、アイアンマン側にも、どちらの陣営にも正義があります。強大な力は慎重な使い方をすべきだというアイアンマンも正しく、また信じる正義と異なる命令には従えないというキャプテンアメリカもまたひとつの正義…。
キャップ、我が儘すぎじゃね? キャプテンアメリカの気持ちも分かりますよね!
とにかく、どちらも正義のヒーローという展開だからこそ、最後まで緊張感を維持することに成功しているのです。アイアンマンシリーズとか、役者はすごいおもしろいしCGもかっこいいのに、戦闘の緊張感が全然無いんだよなぁ…。「ああ、このままアイアンマン負けちゃうのかっ!?」と本気で心配できたのはこの作品が初めてです(笑)
それぞれのヒーローの個性がばっちり出てる、お祭り感。
前作『アベンジャーズ』も『エイジ オブ ウルトロン』も、特に最終戦の見せ場等は各ヒーローが入り乱れ、魅力を炸裂させていました。
今作では、それがさらに強化されています。正直、アベンジャーズ3と名付けられなかったのが不思議なくらいです。
なにせ相手にするのが敵の戦闘員やら量産型ウルトロンといった雑魚キャラではありません。相手にとって不足は無いどころか、世界でも最強のヒーロー達ですよ!
強キャラだけでなく、ブラックウィドウやウォーマシン、ファルコンといった「正直、最強とは呼べないかな…」といったヒーロー達もそれぞれの個性を発揮し見せ場をつくってくれたのが嬉しい限り!制作陣、ツボを押さえてますねえ。戦力比較で言うならアイアンマンとビジョンさん擁する賛成派が圧倒的に有利に思えるけど、なかなかどうして、善戦してくれます。
個人的には、ウォーマシンの銃火器特化ラッシュには胸が熱くなりましたねえ。“劣化型アイアンマン”ではなく、独自のかっこよさを見せてくれました。
初登場のスパイダーマンもよかった!良い感じにウザかっこいいし、新人っぽさがとってもでててなんだか憎めない(笑)うちの嫁など、登場するやいなや「ぜったい最初のスパイダーマンの方が良かった~」とブツブツ言ってましたが、映画終わると「これはこれでありね!」とあっさり手の平返してました。
あとはやっぱりアントマンの“奥の手”が最高に楽しかった!ああいうのはテンション上がります!男の子なので!(笑)
ストーリーも意外性アリ
ヒーローが二つの陣営に別れ戦いを繰り広げている裏では、実はある陰謀が動いていたのです。
でも正直かなり無理のある展開ですよねー。周到に準備してる感だしておきながら、偶然に頼りすぎてて説得力のなさがすごい。伏線を効かせた見事な展開に思わず「あああっ!そうだったのか…ッ!」ってなりました。やるな!
ヒーローモノにしては!
まとめ
どちらが勝つか分からない、緊張感のある戦闘。
ヒーローそれぞれの個性を存分に発揮した沢山の見せ場。
なにより、ファン必見のヒーロー同士ガチバトル。とっても楽しかったです!
少年の気持ちを忘れられない方には自信を持っておすすめしたい一本。結局のところ、ヒーローが派手に暴れ回るだけなのに、やっぱりテンションあがっちゃうのはなんででしょうね?(笑)