先日『ドンジョン』という映画を観ました。
憧れの女性を射止めてついに恋人となるものの、こっそりと趣味のAVを観ることがやめられず…というストーリーです。
女性は「ありえない!」「そんな失礼なことをするなんてフられてしまえ!」との感想を抱くかもしれませんが、男性として一言正直に言わせてください。
「めっちゃ分かるわ」と。
(※映画のネタバレや感想を多少含みますので、ご注意ください)
観ない男はいるのか?
以前、とある研究者が、「性的に刺激が強い映像を日常的に観ることは脳に悪影響を及ぼすのではないか?」と考えたそうです。
そこで男子大学生を集め、「日常的に観るグループ」と「観ないグループ」の二つに分けて脳への影響を調べようとしました。
ところがこの実験は、大失敗でした。
なにしろ、集めた被験者を調べたところ全員が日常的にAVを観ている男ばかり、「日常的に観ない」被験者が一人もいなかったからです…(笑)
これは僕が以前何かの書籍で読んだエピソードで、出典も忘れてしまいました。もしかしたら事実が多少ねじ曲がっていたり、創作だったりする可能性もあります。
ただ、少なくとも僕自身の実感では、男性って概ねこの通りです。
学生の時こそ、「俺は観ない!」と公言する男子はいました。(こういう事を言う男は、たいてい彼女が出来立ての奴です。)
ところが、結婚するような年齢になってくると、不思議なことに「俺は観ない」と公言する奴はほとんどいなくなるんですよね~。
付き合いたてこそ「観ない」を貫くことが出来るけれどが、長くつきあうにつれ、ついつい手が伸びてしまうということでしょうか。
もちろん、頻度は人によってずいぶん違うのでしょうが、「俺は全く観ない、興味もない」という男性には会ったことがありません。
ビデオテープが一般家庭に普及したのも、パソコンやインターネットが普及したのも、そういうコンテンツを観るためだという説は根強いですよね。
最近の流行はVRらしく、僕の職場の若手妻帯者は、3人中3人がPSVRを所有しているという事実が発覚しました。(もちろんみんな『ゲーム目的』ですが笑)
なぜ、パートナーがいるのに観たくなるのか
ではなぜ、パートナーがいながらついつい手が出てしまうのでしょう。
浮気心の代替
一つは、男性が本能的に「浮気心」を抱えていて、時折それを持て余すからです。
要するに自分の恋人や奥さん以外に目がいってしまうというアレですね。
つきあいたてこそ、彼女だけを考えていることも出来ますが、男性は本能的にそうはできていないようです。
かといって、現実に彼女を裏切るわけにはモチロンいきません。そうして代替手段として、選ばれるわけです。
ま、この点は僕が詳しく説明するまでもないでしょう。
非現実的さ
もう一つ重要なのは、非現実的という点です。
女性がよく口にする(呆れがちの)指摘に「あんなもの非現実的よ。実際にあんなことさせる女性はいないのよ?」というものがあります。
この指摘は真実ですが、残念ながら的外れです。
なぜなら、男性はそんなこと百も承知で楽しんでいるからです。
クリスマスパーティーを楽しんでいる人間に「サンタクロースなんて実在しないんだよ!」と叫ぶようなものです(笑)
(もしかしたら中学生や高校生、すなわち一部の未経験者は信じているのかもしれませんが…)
男性には非日常的なものに興奮するという生理的本能があります。要するに、刺激的なものが大好きなのです。これはもう、どうしようもなく本能なんです。
中にはパートナーとの営みの中にそれを追求する人たちもいるのでしょうが、大部分のカップルは刺激よりもお互いを愛し合い慈しむ気持ちでもって臨んでいるのではないでしょうか。
もちろんそれはとても素晴らしいことなのですが、一方で多くの男性が「刺激が(出来れば性的な刺激が)欲しいなあ」と思ってしまうのも事実です。
その点、そういった映像は刺激のデパートです。
どんな強烈な刺激も、あらゆる刺激も余すとこなく揃っています。
逆に、実際のパートナーとの行為のような「刺激が少なく落ち着いた」作品は滅多にみることが出来ないことからも、いかに世の男性が刺激を求めているかが分かります。
手軽さ
最後に、「手軽さ」をあげておきます。
パートナーと一戦交えようとすると、それなりの準備と、礼儀作法(?)が必要になってきます。
まずはパートナーをその気にさせる必要がありますし、もしかしたら疲れていて相手をしてくれないかもしれません。もちろん自分だって疲れています。(女性からすれば「当然!」という気持ちなのでしょうが)
その点、映像を観るのはとても「お手軽」です。
どれだけ自由気ままに振る舞っても、相手が不機嫌になることもなく、いつでも100%OKしてくれるのですから。
どちらが気持ちいいのか
映画『ドンジョン』のネタバレを含みますが、この映画では物語の中盤で「彼女より動画の方が気持ちいい」と気づいてしまうシーンがあります。
しかしこれは極端な例でしょう。
彼はパートナーとの行為にも「刺激」と「自由気まま」を求めていました。
これは動画の魅力ではあっても、彼女との営みに求めるべきモノではありません。
僕個人の体感で言えば、パートナーとの行為のほうがずっと気持ちいいし、満ち足りているし、幸せを感じます。
おそらく一般的にいっても、動画をみるよりパートナーとの行為の方がずっと「気持ちがいい」と言えるんじゃないでしょうか。だって、そうじゃなかったら全て動画に置き代わっているはずですから。(そのほうがずっと楽でコストが低いハズです)
ただそれでも、いつもにはない刺激があって手軽なAVには、一定の需要があるのも事実なのです。
一言でまとめてみた
今までの項目を一言でわかりすくまとめてみます。
誤解を恐れずいいましょう。
男にとって「パートナーとの性行為」と「性的な動画」の関係は、「人生」と「映画」の関係そのものなのです。
「映画」が手軽で刺激的なのに比べて、「人生」は時にめんどくさく、地味で代わり映えがしないものです。それでも自分が幸せだと実感させてくれるのは「人生」をおいて他にありません。
一方で、どれだけ「人生」に満足していても、時に刺激的な「映画」に手が伸びてしまう…。男ってそんなものです。
(だから映画「ドンジョン」の主人公の「君だって恋愛映画を観るじゃないか!!」という叫びは非常に的を得ているわけです。でもあそこで言っちゃうのはバカすぎる)
女性のみなさん。
がっかりさせて申し訳ありませんが、男ってだいたいこんなものです(笑)
そんな男性のバカな習性を、どうか温かく(冷ややかにでもいいので)見守って(せめて見て見ぬフリをして)いただければ、嬉しいです。
ちなみに映画「ドンジョン」は果たしてどんな結末を迎えるでしょうか?
ちょっと下ネタもありますが、なかなか楽しい映画なので、パートナーと二人で観てみるのも一興かと思います。お互いの意見が食い違うのもまた人生の味わいです。