平凡なタイトルとパッケージ(↑)で損してる良作です(笑)
「銀行の貸し金庫を襲おう!貸し金庫に隠されているのは知られたくない物ばかり。だから盗まれたからって誰も言い出せないんだ…!」
「「「なんだってー!Σ( ̄□ ̄;」」」
うーん、その発想までは良かった!でも、“知られたくないもの”だからこそ、必死になって取り返しにくる奴らがいると気づくべきだった…!
いや~、それにしても損してる。手にとってタイトルと表紙(↑↑)眺めてもどんな映画か全然見当つかないもんねえ(笑)ジェイソンステイサム兄貴が口を半開きにしてるけど、何してるのコレ?映画を観終わってもさっぱりわからん。マジで何が言いたいんだこの表紙。( ゚д゚ )
正直、「実話を基にした」って売り文句と、表紙にばば~んとでてるアクション俳優・ジェイソンステイサムがどうにも結びつきません。サスペンスドラマなのかアクションなのかどっちやねん!
実際にはかなりサスペンスドラマ寄りの作品でしたよ。ジェイソン・ステイサムの知名度を狙ってのパッケージだったのでしょう。
映画化に際して多少脚色はされてるんだろうけど、“やらかしちゃった”素人銀行強盗チームが絶体絶命の窮地にたたされる様子にドキドキします!
あらすじ
1971年、イースト・ロンドンで中古車店を営むテリー(ジェイソン・ステイサム)は資金繰りに頭を悩ませていた。そんなある日、彼は昔なじみのマルティーヌ(サフロン・バロウズ)から銀行強盗の話を持ちかけられる。早速彼は仲間のケヴィン(スティーヴン・キャンベル・ムーア)とデイヴ(ダニエル・メイズ)に相談し、実行を決める。
yahoo映画より
予告編
72点
ほぼ素人の知り合いに声をかけて寄せ集めた“ドリームチーム(?)”が、銀行強盗という大犯罪に挑む!その危なっかしさには観ていてハラハラしたり、ニヤニヤしたり。
銀行強盗は言うまでもなく犯罪だけれど、でもなんだか観ていてとても楽しかったですね。数々のドジを乗り越えて、彼らは銀行強盗を成功に導けるのか!?というのが前半の大きな山場になってます。
それにしても、本当に危なっかしいメンバーでしたね。
そもそも中心メンバーの選定理由が「幼なじみだから」「友達だから」って、能力関係ないやん!(笑)
本人達も「俺たちはケチな小犯罪しかしたことないしぃ。。」とか言ってるし。
特に幼なじみの一人がなんとも抜けてる奴で、イライラさせられます(笑)そいつのせいで何度危険な目に遭っているか…
絶対メンバー選定間違ってるぞー!!もっと慎重に選べよ!!
そんなこんなでなんとか貸し金庫を襲って、「ひとに知られたくない」財産を大量に手に入れた銀行強盗たち。
しかしその中には、人に知られたくないからこそ、どんな手段を使っても取り返したい“情報”がいくつも隠されていたのだった!
強盗を追う警察だけでなく、黒人麻薬組織、街を牛耳るマフィア、そしてイギリス王室の諜報部までもが彼らを血眼で探し回る羽目に。
果たして何も知らない彼らの運命やいかに!?
いや~、月並みな感想だけど、これで「事実が基になってる」ってのはすごいね!!
なんでもこの映画のモデルとなった「ウォーキートーキー事件(*)」ではイギリスの歴史上数回しか発動されていない“D通告”(国家機密に関する報道禁止)まで発令されたそうです。実際の歴史においても、とびっきりのスキャンダルだったんですね。。
また、ネットの情報によれば、この映画は「事件に着想を得た」とかいうレベルじゃなく、関係者に取材を重ね出来るだけリアルに事件を再現したとか。それも制作総指揮に名を連ねるジョージ・マクインドゥが犯人と顔見知りだとか…。
この映画がどこまで本当なのか!?想像するとなんだかわくわくしちゃいますね。
1971年にイギリスで起きた銀行強盗事件。イギリス全土で大ニュースとなったが、D通告が発令されたため数日後には全く報道がされなくなり、未だ事件の全貌も不明。犯人がどうなったかも定かではない。
なおウォーキートーキー(walkie-talkie)とは移動しながら運用できる無線機、要するにトランシーバーのこと。犯人たちのトランシーバー通信をアマチュア無線愛好家が偶然傍受して発覚したことから、事件の愛称として用いられている。
さて、命もろとも闇に葬られてしまいそうな状況の中で、マフィアやら麻薬組織からも怒りを買ってしまい、まさに絶体絶命の素人強盗団!
まあこんなのさっさと逃げ出して知らない振りしてればバレないような気もするんだけれど、なんせこいつら素人だから。しかもうち一人はバカだから。
彼らのいくつものミスのせいで、追求の手はどんどんと迫ってきます。果たして彼らは逃げきれるのか?そしてスキャンダルの行方は!?
爽快感もあり、緊迫感もあり、なかなかの良作です。
ジェイソン・ステイサムも無敵じゃない!(笑)
なにより、「これ、どこまで実話なんだろう…」って考えるとわくわくします。是非観てください!
以下、ネタバレの感想です
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いやー、よく逃げ延びたなぁ。
警察は汚職警官のリストを交換材料にして、政府諜報部には写真を返すのと引き替えに身の安全を政府高官レベルで保証させて、交渉に乗ってくれなさそうなマフィアは警察に捕まえてもらう、と…。
こうやって書いてみると解決できてもおかしくないって思いますが、実際に映画を観てるときは絶望感ハンパなかったもんな。まさかデイブが殺されるとまでは思わなかった。いくら役に立たないとは言え。
あのシーンで一気に緊迫感が高まりましたね。やっぱり映画って、不自然に人が死ななかったりするとリアリティなくなっちゃうもんね。デイブには悪いけど、適度な死人は大切だね!(ひどい
物語を盛り上げるもう一つの要素として主人公周りの女性関係、特に幼なじみの女性マルティーヌの微妙な関係も描かれてたけれど…あの描写、必要だったかな?(笑)
まぁ、おっさんばかりではむさ苦しくなるし、かといって安易にヒロインいれてキスでハッピーエンド☆とかしても興ざめだし、あのちょっと切ない感じでちょうどいいかもしれないけど。
しかし、マルティーヌは幸せになれるのだろうか。そもそも事件の発端は彼女の麻薬密輸&不倫だし…ダメダメ悪女やないか…(ーー;
仲間内の一人とつきあって、もう一人に片思いして、デイブはナチュラルに無視される、と…(サイズはでかいんだぞ!
ちなみにこの映画の不幸な人ナンバーワンはマイケルXに殺害されたゲイルさんですね。デイブはしかたない。バカだから。
物語の本筋に関係ないわりに、一番むごい殺され方してるよな…と思っていたら、なんと、マイケルXとゲイル、実在の人物だそうです!名前そのまんま!しかも可哀想なことに、殺され方もそのまんま。。(´・ω・`)
マイケルXはジョン・レノンやオノ・ヨーコとも親交がああったようで、イギリスではわりと有名な人だったようですね…。
結局罪を犯して絞首刑になりましたが。こういう背景を知っているイギリス人にとっては、もっと楽しめる映画だったんだろうな~。
なお、映画でもジョン・レノン、オノ・ヨーコが登場しています(笑)
個人的には好きなシーンは、注文したチキンを受け取るところです。デイブを殴りたくなること請け合いです。
デイブよ、どうか安らかに眠ってくれ。
どうでもいいけど、デイブ出演のAV、安っぽすぎない?イギリスのポルノってあんな雰囲気なの??