楽しい気分になりたい時におすすめのコメディ!でも子供のいるお父さんは気をつけましょう(笑)
僕もお父さんやってるからわかるけど、「たまに遊びに来る楽しいおじさん」ってずるいよね。
僕ら父親は口うるさいことも言わなきゃいけないし、毎日の疲れで相手してあげたくない時もあるんです。でも「たまに遊びに来る人」は、うるさいこと言わないし、いつでもニコニコ遊んでくれるわけで(そりゃ彼らは帰ったらゆっくり休めるからね!)、子供も喜びます。
仕方ないことだと分かってるけど、子供に愛されたいお父さんとしてはどうにも複雑な気持ちなのですよ!
あらすじ
ラジオ局の重役として働くブラッド。彼はサラという女性と結婚し、彼女が連れていた二人の子供の継父となった。ブラッドは穏やかで優しい性格の持ち主だが、真面目すぎる性分が少し退屈だと子供たちに思われており、彼自身もそんな子供たちとの関係を改善したいと願っていた。
そんなある日、サラの元夫で子供たちの実の父親であるダスティが家へとやってくる。特殊部隊の隊員だというダスティは、ブラッドとは正反対のワイルドでセクシーな男性で、子供たちはすぐに彼へ懐いてしまうのだった。
ダスティに嫉妬したブラッドは、子供たちの支持を取り戻そうと躍起になるが、対するダスティもブラッドに勝つため様々な手を使ってくるのだった。こうして実父と継父の大人気ない戦いはいつしかどんどんエスカレートしていってしまう。
ウィキペディアより
予告編
79点
そう、主人公は『ママと再婚した知らない人』で、「遊びに来たおじさん」こそ『本当のお父さん』なのです。ただでさえ複雑な気持ちなのに、これはキツいわー。世間の再婚した夫婦ってどうやってこの辺の気持ちの折り合いつけてるんでしょう?
そういうわけで、継父である主人公が子供たちの信頼を得ようと奮闘する、という物語なんですが…主人公を演じているのはウィル・フェレルというコメディアンなんですよねぇ。もうこの時点で失敗はお察し。
僕はよく知らないけど、アメリカでは有名なコメディアンらしくて、クソ真面目そうな外見と、挑戦する前から「あ、こいつ失敗してくれるな」って芸人オーラがすごい。
案の定、期待を斜め上にぶっちぎって失敗してくれます(笑)
ただ、この映画、コメディとして微妙な欠陥を抱えているんですよね。いや、面白いよ!?とっても面白いんだけど…
彼が失敗する度にあんまり可哀想で、「痛々しいからもうやめとけ…ッ!」って身悶えしちゃうの(笑)
だって…だって…俺もお父さんだもん。
笑うに笑えないんだよう(´:ω;`)
ま、爆笑したけどね。
そしてまた本当のパパが、顔はイケメン、体はムキムキ、歌もうまけりゃカリスマ性もある超ハイスペック。あんなのと子供を取り合うってなったら主人公が焦るのもわかるなあ…。もしも自分が取り合う羽目になったら、と想像したら軽く絶望できましたね。
おまけに、この本当のパパを演じるマーク・ウォールバーグという俳優さん、ウィキペディアによれば相当エキセントリックな経歴なんですね
- 若い頃は色々やんちゃで、警察に25回ほどお世話になる。やがて更正し自信の行いを改めると…
- 兄とラップバンドを組み、ビルボードのシングルチャートで1位を獲得。
- そのルックスと体型を評価され、カルバン・クレインの下着モデルに登用される。
- ハリウッドで映画出演を果たし、『ディパーテッド』ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。
- さらに自信で主演・制作を手掛けた『ザ・ファイター』がアカデミー賞の最重要部門である作品賞にノミネート。
- 当然のように美人のモデルと結婚。4人の子供をもうけ幸せな家庭をきずく。
…なんていうか、この映画で演じているキャラクターより本人の方が断然派手なんですけど!?Σ( ̄■ ̄;
そんなわけで、ハイスペックな本当の父親に対し、新しい父親が奮闘しては見事に失敗するという筋のコメディです。もう新パパ哀れすぎる。応援したくてなんだから泣けてきます(´:ω;`)
まあ、きっと子供達が新パパを受け入れて「やっぱり新しいパパが好き!!」みたいなストーリーなんでしょうねーって思ってたら別にそんなことはなくて、つくづく新パパ可哀想なやつです。
でもその辺のさじ加減が本当に絶妙で、そしてラストの展開が本当に気持ちいい!これは本当に保証します!!
楽しい気分になりたいときにおすすめの映画なのでぜひみてほしいですねー。1時間30分ほどなので気楽に手に取っていただければ。
以下、ネタバレの感想です
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個人的にツボだったのは、不妊治療のトイレでブラインドいじってたらザザァッ!って全部落っことすシーンです。
バイクで家につっこんだり、スケボーで電線につっこんだり、勢いのあるギャグシーンはだいたい笑ってしまったわー。
「もしかしたら失敗しないかも…?」と一瞬思わせる辺りが本当に巧いなあと思いました(笑)
あと黒人修理業者のグリフが妙にいいキャラしてます。毎回でてくるだけで笑ってしまう。いつまでいるんだよお前wwww
主人公の上司が、ためになるような体験談を毎回のように話してくれるけれど、関係あるようで関係ない話ばっかりなのもじわじわ来ましたね…。「23歳のブラジル人の息子」て。
それにしても、アメリカだなーって思いましたよ。
子供がいようと離婚・再婚は当たり前なんだな~。
いや、日本でも最近はぜんぜん珍しくないんだろうけど、まだアメリカに比べたら、「子供がいるんだから離婚はしない」率が高い気がします。こはかすがい。
この映画の子供達もすーっごく無邪気に描かれているんだけど、実際に本当のお父さんと新しいお父さんが張り合ってたら、やりづらいでしょうね(苦笑)
しかもラストは自分ちの目の前に家建てて、新しい奥さんの連れ子に悪戦苦闘してて、嫁も「冷静に考えたらあのラストは子供がかわいそうよねw」と言ってました。たしかに!
まあ、現実問題として、結婚しても上手くいかない夫婦もいるし、離婚・再婚して幸せになれた家庭も知っています。幸せになる手段として全然アリだと思ってるけど、ここまで「当たり前のこと」として描かれてしまうのも、なーんか少し、寂しい気持ちになりました。うーん、僕も日本人だなー。
この辺りの抵抗感が日本で劇場上映されなかった理由のひとつかもしれませんね、
ともあれ、おもしろい映画であることはたしかでした!
とにかくラストの一連の流れが秀逸でしたね~
- “子供のために”とついに拳をふるうブレッド ←弱い!けどかっこいい!
- ダスティとの和解
- ダンスバトルでなぜかみんなハッピーに ←ありえない!だがそれがいい!
- いじめっ子とまさかの展開 ←これは笑った
- ダスティも継父になって悪戦苦闘
- 「あなたが○○さん?」「No.」でEND! ←やるな!(≧▽≦)
いや~、どれをとっても名シーンで、終盤10分で一気に評価をあげました。
現実ではこんなに上手くいかないだろうけど、でも映画なんだから、これくらい愉快なラストを用意してくれないとね!いい映画でしたっ